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学振を辞めて会社に入った話

大学を辞めた。 それに伴って学振も辞めた。 一ヶ月ほど無給の期間があったのだけれど、無事に就職が決まった。もちろん、新卒なんかじゃなく、中途採用の枠になんとかねじ込んで貰った形だ。 幸か不幸か、私のいた研究分野ではかなり有名な外資の機器メーカ…

生活保護VS学振研究員

学振研究員の手続きやら税金の話を書いたエントリーがアクセスを集めているようで私の小さな自尊心が満たされていっている。 mitsukix.hateblo.jp mitsukix.hateblo.jp業績的に華々しい学振研究員だって、意外と余裕がないってことがちょっとでも伝わってい…

化学系大学院入試に使える良書紹介

院試に向けて何でどう勉強しましたか?と聞かれる事が多くなってきたので、その回答のひとつとしてこの記事を書いておく。 私は化学系だったので、それに特化したものだけを。基本的には学部の授業で指定されている教科書を使えば間違いないが、専門とする科…

博士学生と研修医

私の彼女は医師だ。駆け出しの初期研修医だ。 何も彼女自慢をしたいわけでも、研修医問題について語りたいわけでもない。研修医という職業にどんなイメージを持っているだろうか。 「ブラックジャックによろしく」のような過酷で責任のある仕事のイメージだ…

本を読む意味

とにかく本を読もう。 漫画だって、ライトノベルだって構わない。文字を読んで、ストーリーを追いかけて、登場人物に感情移入しよう。読み終わった後で、無駄な時間だったとか何も残らなかったとか言うかもしれない。それでも本は読んだ方がいい。 特に君が…

学振内定後の手続き

先日の「学振内定後」というエントリーに結構な数のアクセスを頂いた。mitsukix.hateblo.jpでも思ってみると、アクセスしてくれた方の求めている情報とは違うのではと懸念がある。少なくとも内定直後のハッピーな時期に税制の話を聞きたい人はいないだろう。…

学振採用後

今日、学振の結果通知があった。面接免除の人、おめでとう。面接通過の人、もうひとがんばり。残念ながら不採用だった人は、審査結果のフィードバックを踏まえて、採用者の申請書と自分の申請書を比べてみよう。何か違いがあるはずだ。今、その違いに気づい…

TPP大筋合意:知財章の中身(2)

下の記事の続きになります。mitsukix.hateblo.jp 商標 1.条約加入の義務付け マドリッド協定議定書又はシンガポール商標法条約の加入を義務付けるとのこと。日本はどちらも加入済みかつ法改正で対応済みなので、変化はない。2.商標不正使用の厳罰化 法定損害…

TPP大筋合意:知財章の中身(1)

先日、TPPの内容について各国で大筋合意が取れたとの報道がありました。多くの人がそれぞれの立場から反対・賛成・疑問の声をあげていることとは思いますが、遅ればせながら、知的財産関係の合意内容について紹介しようと思います。 今週のノーベル賞発表で…

リーガルマインドの欠如とハラスメント

お久しぶりの記事執筆です。 今日は大学におけるハラスメントに関して記事を書こうと思います。 鬱の記事とかハラスメントの記事とか、ネガティブなものばかりだと感じる方もいるかも知れませんが、大学なんてそんなものだというのが私の実感です。今回の事…

三角関数は誰の為に

「女の子にサインコサインタンジェントを教えてなんになる」って話ですが、「女の子」のくだりは別にして、まぁそういう考えの人が現れても不思議ではないよなって印象です。 実際問題、義務教育を終えた人のうち、学問から離れた後に三角関数を必要とする人…

高専の学位

先日、高専のキャリアに関するセミナー(?)が開催されたそうです*1。nnsnodnb.hatenablog.jp高専卒の私にも興味を引く話題だったので、しばらくの間twitterにしがみついていたのですが、ちょっと話になったのがこのツイート。 *1:事前に知っていれば参加し…

その主張は対立意見を持つ人には通じない

ちょっと調べものをしていると今話題のSEALDsのスピーチが引っかかりました。全く関係のない検索だったんですが。 よほどコンテンツとして需要があるのだろうと思い、じっくり読んでみたところ「なんだかなぁ」という感想しか持てなかったので、どうしてそう…

学振の結果通知

申請書の時期でもないのに、学振関連の記事へのアクセスが増えてきました。 書類が手元から離れて3ヶ月ほど。そろそろ結果が気になってきた頃かと思います。自分の時もそうでしたが、書類審査の結果通知っていつになるのか明確には書いてないんですよね。 例…

こころ

今週のお題「読書の夏」 そろそろ読書感想文に手を付けないと・・・・・・なんて考えてる中高生も多いのではないでしょうか。 今回は、夏目漱石の「こころ」を紹介します。「先生からの手紙」が国語の教科書に採用されており、また推薦図書にもなっていることから…

研究室で病む人たち

同期だった学生がいつの間にか後輩になっていた、なんてよくあることですよね。 私の同期も何人かそういう人が居ます。 学業不振や家庭事情、留学などの都合で留年するのはべつに構わないと思います。 本稿で取り上げたいのは精神疾患です。うつ病やパニック…

悪法は法たり得るか

ソクラテスは「悪法も法なり」と言って毒杯をあおったと言われています。 今日でも、合理的でない習慣・ルールには従うべきなのうでしょうか。 研究室で生活をしていると、いたるところでルールが設けられていることがあります。例えば、「溶媒は金曜日の午…

学振の話〜申請する以前の話〜

なんだか、「学振 ブログ」とか検索して当サイトにたどり着く方がおられるようなので、少し学振について書いておこうと思います。 そもそも学振ってなんぞ?って方は、日本学術振興会のHPをご覧ください。日本学術振興会本稿が対象とする読者は、D進を悩んで…

不競法・著作権法における権利侵害の非親告罪化

一昨年あたりから続いていたTPP交渉も次々に決定事項が増えてきました。 今朝未明、著作権侵害の罪が非親告罪になる見込みが高いことが報道されました。 先日の特許法改正時には、不正競争防止法も改正され、一部の罪が非親告罪になっています。著作権侵害、…

電気と空調の話

夏です。そろそろ梅雨が空けそうな気配とともに、本格的な暑さの前触れが見え隠れしています。 先日、研究科長名義で事務から節電案内の通知が来ていました。とは言っても、研究機器の電源はそうそう簡単に切れないわけでして、最も電気代を消費しているであ…

女性待遇 特に研究者の場合

先日、後輩女史とちょっとした世間話の中で、女性の社会進出を拒むものは何か?という話題になりました。 その女史が言うには「なんで女性だけライフイベントで重荷を背負わないといけないのか!」ということです。(ちなみに、彼女が一番嫌がっているのは出…

特許法35条の改正法案(189回通常国会における改正)

先日、第 189 回通常国会に特許法の一部を改正する法案が提出され、可決されました。 法案の詳細な内容については、 「特許法等の一部を改正する法律案」が閣議決定されました(METI/経済産業省) からのリンクを参照ください。本改正で最も大きな変化は特許…

科学論文におけるオーサーシップと著作権(コピーライト)

最近、身の回りでも論文の著者に誰をいれるか問題がちらほら出ている。 運用ルールだったり倫理観だったりが人によってばらついており、なんとかして共通見解をつくっていかないとダメだと思いつつ本稿を執筆する。 現実問題としては、どろどろの学内政治だ…

インターンシップ、就職活動のES(3)[自己PR]

ESのポイント[長所・短所]編に続いて、今回は[自己PR]編です。様式や文字数の制限は様々ですが、自己PRの記述欄はほぼ全てのESに存在しているでしょう。その上、内容がほとんど指定されないため、書きにくい欄の代表例かと思います。 ここでもやはり、採用側…

インターンシップ、就職活動のES(2)[長所、短所]

(1)の投稿から結構な時間が空いてしまいましたが、ESに関するエントリーの第二弾です。 過去記事の「アウトラインを書こう」「読ませる文章」「読みにくい文章類型」を読んでもらってからの方が、本エントリーの内容がわかりやすいかと思います。アウトラ…

読ませる文章

さて、引き続き文章を書くための準備の話。 ESの書き方を知りたい方が多いようだが、もう少し準備が必要なのでご辛抱いただきたい。 これまでのエントリーで文章作成上の禁則事項、実際に文章を書く前に作る構成の話をした。 作成したアウトラインに基づいて…

アウトラインを書こう

さて、前回・前々回のエントリーではネガティブな事ばかりをかいてしまいました、本稿からは実際に文章を作成するときに、いかにして読みやすく仕上げるか、私の経験からわかるところを記していこうと思います。

読みにくい文章類型

インターンシップ、就職活動のES(1)で書いたように、ひとまとまりの文章を書く時にはある程度、読者フレンドリーな書き方が必要になってくる。 本稿では、その基本となる考え方をいくつか記しておこうと思う。

インターンシップ、就職活動のES(1)

就職活動最前線 私の所属している大学院では、現在、M2の学生の就職活動が活発に行われている。 彼ら(16卒)の就職活動はもはや佳境にさしかかり、経団連の取り決めにも関わらず、ちらちらと内々定獲得の声が聞こえてくる。 この時期に残念ながら内々定第一…

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