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アウトラインを書こう

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さて、前回・前々回のエントリーではネガティブな事ばかりをかいてしまいました、本稿からは実際に文章を作成するときに、いかにして読みやすく仕上げるか、私の経験からわかるところを記していこうと思います。


実際どうすりゃいいの!


いきなり本文を書き出してもうまく書けない事はインターンシップ、就職活動のES(1)で述べたとおりです。mitsukix.hateblo.jp
ではどうすれば良いのか。
私が推奨するのはアウトライン法。
アウトラインを書く事の重要性は各所で語られている事とは思いますが、その中でも私がもっとも感銘を受けたのは化学誌 Advanced Materialsに投稿されているWhitesides教授のエッセイです。オープンアクセスになっているのでリンクを以下に。

http://www.ee.ucr.edu/~rlake/Whitesides_writing_res_paper.pdf

それほど難解な表現は使われてないですが、当たり前のように英語なので、ChemStationにcosine氏がまとめた記事を貼っておきます。
Whitesides’ Group: Writing a paper | Chem-Station (ケムステ)
一研究者としては非常に教示に富むエッセイなのですが、ここではその内容についてとりあげる事はやめておきます。


そして、これは科学技術論文を書くことを想定した記事ですので、二番煎じではありますが、一般化した概念としてアウトラインを書く事の重要性を記します。



アウトラインを書こう


アウトラインってなんだよ!って気になって仕方ない人は上のエッセイを読んでください。
ざっくり言うと高速標識です。どこどこまであとxxkmってやつです。
文章を書く途中の地点に目印を置いておくのです。はじめにこの目印を適切に設置しておくことで、書きだしてからは次の目印に向かって文章を書き進めればよくなります。
Whitesides教授も述べていますが、無駄に何度も文章校正をするのではなく、初めからアウトラインの構成を念入りに組み立てることが肝要です
間違った構成で綺麗な文章を書いても全く意味がないからです。


論文執筆時には図を置き、アウトラインを取る方法がベストですが、図はなく文字だけの文章の場合はどうしましょう。私の推奨する方法は、積み木型作文です。
ショートセンテンスと単語だけで筋道を立ててしまう方法です。究極的なカタコト作文といってもいいでしょう。


作り方は非常に単純です。
まずはじめに、自分の主張や書いておきたいエピソードをキーワードと2―4文節くらいで列挙します。
次に、列挙したパーツを並び替えて、行間を埋めなくても大体の中身がわかるように配置します。
この配置がアウトラインです。「行間がなくてもわかる」構成になっていることが即ち「正しい論理」で構成が組み立っていることになります。

実際に配置をはじめてみると、最初に列挙したパーツだけでは不足していたり、不要なパーツがあったりします。当たり前のことです。
ここでパーツの追加・削除を繰り返して、構成を整えます。自分では整ったつもりでも、他人から見れば行間が繋がらない「正しくない構成」になっていることが多々あります。
自分の文章では無意識に行間を固定してしまうために起こる現象です。この場合、前提となる情報が欠如してるケースがほとんどなので、「自分にとっては当たり前だが、他人(読者)にとっては当たり前でないこと」がないかチェックしてください。
できる限り、自分が正しく構成できたと思ったアウトラインを人に見てもらい、その正当性を確認したほうがよいでしょう。



しっかりしたアウトラインが書けたなら、もう文書化するのに大した労力は必要ありません。
ただただ、アウトラインで定めた目標にそって行間を文字化していくだけです。

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