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インターンシップ、就職活動のES(3)[自己PR]

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ESのポイント[長所・短所]編に続いて、今回は[自己PR]編です。様式や文字数の制限は様々ですが、自己PRの記述欄はほぼ全てのESに存在しているでしょう。その上、内容がほとんど指定されないため、書きにくい欄の代表例かと思います。
ここでもやはり、採用側が何を知ろうとしているのかを意識することで、ぼんやりと書くべきことが見えてきます。


採用側が自己PRを通して知りたいこと


採用側が最も知りたいことは何でしょうか?
他の記述欄との兼ね合いで考えるなら、自己PRで調査しているのは応募者の行動原理と経験でしょう。つまり、大層なエピソードや誰にでも自慢できるような派手な活動は必要ないのです。
逆に、伝える内容がないのにも関わらず人目を引くような派手なエピソードは書かない方がいいでしょう。ES審査は通過するでしょうが、エピソードの派手さに引っ張られて面接でいまいちパッとしない印象になってしまう可能性が大です。
それよりも、平凡なエピソードの中で自分が感じたこと・工夫したこと・獲得した能力について論理的に書いた方がいいでしょう。自分が何を考え、どう感じ、どのような行動を取ったのか、その結果どうなったのかがわかりやすく書かれた自己PRからは、面接の前からその人の人柄や行動原理が読めてきます。それを踏まえての面接だと、ある種ただの確認作業のようになり、過度な期待も抱かれないのでうまくいくでしょう。


俺にはそんな語るエピソードなんてない!という方は・・・


さてさて、派手なエピソードを書くことは諫めましたが、エピソードがなくて自己PRが書けない/書くことがない といった人はどうすればいいのでしょう?
そんな方には、人生振り返りエピソード発掘ゲームです。
生まれてから今までの人生を振り返って、覚えている限りの出来事を時系列順に書き出しましょう。最初はあまり思い出せなくても構いません。人生振り返りを二周、三周としていくうちに、人生において、自分を形成した経験が浮き彫りになってくるはずです。小さい頃から覚えている出来事は自分にとってそれだけ印象的で、何かを変えるだけの衝撃があったということですから。
次に、それらの覚えている出来事について、当時感じていたこと・思っていたことを書き加えましょう。漠然と「楽しかった」とか「悔しかった」とかで構いません。
最後に、その後の自分の行動を思い出してください。「楽しかったから続けようと思って○○○を継続してきた」とか「悔しかったから死ぬほど練習した」といった風に実際に自分が取った行動に、その原因となった感情を付与してください。そうするとどうでしょう、一貫性をもった自分が見えてくるのではないでしょうか。一貫してないにしても、自分が変わったきっかけは何だったのかがわかるかと思います。


「自己PR」を書く人へ伝えたいこと


何事にも原因があって結果があります。今の自分というものが存在し、それが一定の思考を持っている以上、それらを形成した経験や過程が必ずあります。「自分には何も特徴的で印象的なエピソードなんかない」と悲観しないでください。
採用側が知りたいのは、ノベライズされた主人公である「あなた」ではなく、等身大のあなたがどんな出来事を経験し、それらを消化してきた思考と行動の過程です。なにも感じず、特に強い意志も持たずに取り組んだボランティアやサークル活動がならんだ薄っぺらいPRよりも、日常的な出来事(そこにはたくさんの問題や悩みがあるはずです)をしっかりと消化して、「自分」を知っているPRの方がずっと価値のあるものです。
「書けない」「書くことがない」「社会に必要とされていない」と嘆く前に、自分自身をしっかり見つめ直してください。本当に何も考えず、何も行動せずに生きてきた人はもうどうしようもないですが、就職活動に望む人でそこまで考え無しの人はほぼいません。業界研究や雇用条件の比較よりも先に、自分がどんな人間でどんな特質のある人材なのかをしっかり把握してください。

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